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2015年7月12日 (日)

17話を振り返る(2)

(つづき)

34芝羽と家尉はレストランへやってきていた。

「ボストンロブスターってよさそうじゃない?大きすぎないかな」
「大丈夫。食べればいいよ。それでいいんだね」
「ちょっと待って!もうちょっと見せて。なにがいいかなあ・・・・」
「・・・・君、曉彤を探しに行ったんじゃなかったっけ。会えたの?」
「(聞こえないふり)う~~ん・・・・これかなあ・・・よし!フォアグラソース・フィレステーキ!ねえ、どう思う?」
「・・・・・じゃあ、君を見て、彼女、何か言った?」
「(再び聞こえないふり)う~~ん・・・・あっ!キャビアソース!!」
「キャビアソース!?」
「どうしよう~~全部おいしそ~~。一つ選ばなきゃダメ?」
「勝手にしろ!全部頼めよ!!早く言えって(と、この言え、というのは曉彤と何を話したのかって意味ね)」

「なんだって?彼女、僕らがよりを戻したって誤解してるのか?じゃあなんで彼女に説明しない?」
「私、悪い女には役不足かしら?どうしてあなたのために説明しなきゃならないのよ。しかも私と彼女とは恋敵だったわけじゃない。私はね、彼女があなたに怒って、恨んで、永遠に知らん顔してくれるほうがうれしいわけよ。説明するのはあんたの仕事で、私のやることじゃないの、わかった?」

そこへ大量の料理が運ばれてきた。

それをほおばりながら、芝羽はこう言った。

「わかったわよ。食べると口がすべるの。一つだけ情報をあげる。關曉彤はねえ・・・・今でもあなたに気があるわよ!私たちがよりを戻したと聞くと、必死になってあなたによくしてやってくれって念押しして来たわ。それから彼女、二日間嘉義に出張だって。なにかの研究会に参加するって・・・・。あとは自分でなんとかしなさいよ」

一方曉彤も子諺と一緒に食事を。

ブッフェスタイルだったが、二人とも選ぶものが大体同じ。

感覚も味覚もとてもよく似ている。
子諺は彼女が何を考えているのかがわかるため、先回りして食べたいものをちゃんと予約していてくれるような人だった。

その夜、部屋で出張の準備をしている彼女に關ママがこう尋ねる。

「今日のデートはどうだった?」
「なにがデートよ。友達として付き合ってるだけなのに」
「あんたがなんと言おうと勝手だけど、心を開いて試してみようと思えば、ここしばらくの努力も無駄にはならないわよ」
「ママ、ごめんね、心配かけて」
「そんなことないわ。じゃあ・・・今夜の彼はどうだった?あなたたちはすごく合ってるんじゃないの?」
「彼と付き合うことにはなんの問題もないわ。欣欣が言ってたんだけど、彼と私とはおんなじ種類の人間なんだって。時々私も疑うのよ、彼ってこの世界にいるもう一人の私なんじゃないかって。彼と付き合って起きる感覚というのは、すごく静かで穏やかなもの。20年後の自分たちの姿すら想像できるくらい・・・。多分今と同じように、すごく穏やかで、息がぴったりで、なにも変わらないはず」
「・・・それって・・・・聞いてるとなんだかちっともおもしろくないみたいだわね」
「なにも悪いことなんてないわ。紀家尉と付き合ってたころはすごく面白かった。うれしいときはすごくうれしくて、悲しいときはすごく悲しい。毎日の気分がまるでジェットコースターにでも乗ってるみたいだった。それって私にとってはちょっと刺激的すぎたのかもね」
「・・・・曉彤。ママはもちろんあなたのこれから歩む日々が穏やかで順調であってほしいと願ってはいるけれど、それ以上にあなたが自分に正直で、自分が下した結論に後悔することのないようにと願っているのよ」
「ママ、心配しないで。この恋愛を経ることでもっと自分に何が必要なのかがはっきりしたの」

そっと部屋を出ていく母。

出張準備に戻った曉彤は、ふとあの指輪ケースを手に取る。

「中の指輪は実はずっと君のそばにあったんだ」
「あなたが言ってるのは、一年前私が拾った指輪・・・あれはあなたのだったってこと?」
「うん」

「もしこの指輪の本当の持ち主が見つかったとしたら、君はどうする?」
「もちろん返すわよ。この持ち主の一時的な衝動かもしれないし、いつかやっぱりこれがいる時がくるかもしれないでしょ」

「紀家尉と指輪は、本当の持ち主に返すべきだよね」

30研究会のために山上のホテルにやってきた曉彤。

ホテルの図書室で本を探す。
と、欲しい本が上の棚にあって背の低い彼女には手が届かない。

47踏み台を取りに行って戻ってくると、本がなぜか低い場所に置いてあった。

夜、部屋のネットが故障中で彼女はロビーで資料作りを。 スタッフが直ったことを告げに来たが、資料を広げていた彼女はそのままロビーで作業を49
続けることを選んだ。

うっかり寝てしまった彼女が目覚めると、傍らにケーキとコーヒーが。 「ここのサービスってほんといいわね」

46作業を終えて立ち上がった彼女は、うっかり眼鏡を落とし踏みつけて壊してしまう。
眼のよく見えないまま部屋へ戻ろうとしてふらつく彼女を、誰かが支えてくれた。

「すみませんが、さっきうっかり眼鏡を踏んで壊してしまったんです。ひどい近視に乱視なもので、今、まったく目が見えてないんです。お尋ねしますが、あなたもここの宿泊客ですか?」
「(小さく)うん」
「私、307号室に泊まっているんですけど、申し訳ないんですが3階まで連れて行ってくれませんか?」

「あっ!そうそう307号室、ここですここです。ありがとうございました」

彼女を連れてきたのは家尉だった。

翌朝、彼女は屋外で朝食を取っていた。

すると電話が鳴った。子諺からだった。

「もしもし、子諺?おはよう!」
「おはよう!よく眠れた?」
「まあまあかな。ここの景色、すごくきれいよ。今、森の中に座って朝ごはんを食べてるの」
「昨日調べたらさ、君が泊まってるホテルでは名所案内やってて一見の価値ありだってさ。息抜きにお勧めするよ」
「ほんと?いいかもね。じゃあ、ちょっと聞いてみるね。うん。バイバイ」

そこへコーヒーを運んでくれたスタッフに聞いてみると、今日の分は予約で一杯とのこと。明日なら空いてると言われたが用があるのであきらめた。

そのスタッフが他の客に声をかけた。

「お客さま。あなたが予約している名所案内は30分後に始まりますので、申し訳ありませんが前のエントランスまでご集合ください」

するとその客はこう言った。

「僕は名所案内なんて頼んだ覚えはないんだけど・・・」
「間違いありません。王西門さんとおっしゃる方があなたのためにご予約なさいました」

客は家尉。

「あいつめ・・・・いったい何で勝手なことするんだ・・・・どうでもいいや、キャンセルします。もっと大事なことがしたいので」
「では料金はいかがいたしましょう・・・・」
「返金しなくていいです。そういうことですから」
「では、あなたの分を別のお客さまにお譲りになるというのはいかがでしょう?ちょうどさきほど参加したいとおっしゃっていた方がおられるので・・・・あの方ですが」

指さしたのは曉彤だった。

「・・・いいですよ、彼女に譲ります・・・・」
「よかった、ありがとうございます。それでは私はあの方に伝えに行きます」

ぎこちなく目を合わせる二人。

それでも感謝の意を込めて小さく曉彤は頭を下げた。

”ちょっと痩せたみたい・・・・。最近、ちゃんと食べれているかしら・・・・。そうじゃないわ。どうして彼がここにいるの?”

37森の中をカメラで撮影して歩く曉彤。すると向けたレンズの中に懐かしい姿が見えた。
家尉だった。

「ハイ」
「ハイ」

38「あなた、名所案内を私に譲ったんじゃなかったの?」
「そうだよ、譲ったよ。けど、別の人がさらに僕に譲ってくれる方法を考えただけさ」

「君はここへ何しに来たの?」
「研究会に参加しに来たの。あなたは?」
「僕?・・・僕は・・・イベントの会場の下見さ」
「偶然ね。・・・・ここで開くの?」
「そ、そうさ。ほんと、偶然」

36「君は撮影の研究会に参加したの?」
「違うわ。でもめったに来れないところに来たんだから、写真でも撮って記録を残そうかと思って・・・。あなたは?写真を撮って記録を残さないの?」
「僕は・・・・先に来てルートを探ってたんだ。もしいいなと思ったらいつでも撮りたいときに撮ればいい・・・・携帯を使えばいいしね」
「それもそうね。・・・・じゃあ・・・私行くわね」

「頑張って」
「君もね」

32後ろ髪をひかれる思いで遠ざかる曉彤。

彼を気にしながら歩いていると、うっかりつまづき倒れそうに。

そんな彼女を抱き留める家尉。

33一瞬の間があいて、思わず彼を突き飛ばす曉彤。その反動で本当に倒れて手を怪我してしまう。

曉彤の部屋で手当てをする家尉。

「自分でやるからいいよ」
「いいから。手がこんななのにどうやるつもりだよ。やり方を教えてくれれば、やるから。まず・・・・食塩水を使うんだろ、違う?」
「うん」
「ほら」
「・・・・痛っ」
「我慢して」

そんな家尉の姿をじっと見つめる曉彤。

「それから?」
「それから・・・軟膏」
「これ?」
「うん」

最後に包帯を巻いて。

「まだ痛い?」
「ううん」
「どこか薬を塗り忘れてないか、見てみよう」

彼女の手を握ると、「この手を握ったら放すつもりはないからな」。そう言った時のことを思い出した。

すると彼女はその手を引っ込めて「ありがとう」とだけ言った。

「やっぱり大きな病院で見てもらった方がいいと思うんだけど。僕の巻いた包帯が十分じゃないかもしれないし、万一骨にまで達した怪我だったらいけないし」
「大丈夫よ。こんなの大した怪我じゃないわ。それにあなたがちゃんと巻いてくれたもの。問題ないはず」
「行くよ」
「うん」

立ち上がって帰ろうとする家尉。そこへ瑶瑶から電話が。

「もしもし、瑶瑶?・・・うん、あるわ。ちょっと待って、探すから」

怪我した手をかばってやりにくそうになにかを探し始める曉彤。すると。

42耳にはさんだ携帯を家尉が支えてくれた。

「曉彤。その図、みつかった?」
「あった。みつけたわ。あなたが言ってるのは、この図上のデータが最新のじゃないってこと?じゃあ、データを探して私に送ってちょうだい、更新するから。うん・・うん・・・じゃ、そういうことで。バイバイ」

「ありがとう」
「行くよ」

再びドアに向かう家尉。

振り返ると右手が使えなくて、やりにくそうにパソコンを操作する曉彤がいた。

「どうしてまだ行かないの?」

31すると家尉は戻ってきて彼女の前に座り、パソコンを自分の方へ向けた。

「手伝うよ。その速度じゃ明日になっちまって研究会に間に合わない。言えよ。どこを直すんだ?」

彼女の顔を時々伺いながら手伝う家尉。

「この背景の色はもう少しはっきりしたのに変えた方がいいかもね」
「OK」
「あ、違う違う。私が言ったのはこの数列のここ」
「ああ」
「違う違う。この列から・・・・」

そう言って彼のマウスを握る手に思わず手をのせてしまった曉彤。自分の行動にはっと気がつきあわてて手を放した。

「君が言ってるのはここかな」
「・・・・この先は自分でできるから。ありがとう。今日はいろいろ助けてくれて。あなたは明日も朝早くから仕事で起きないといけないでしょ?早く休まないと。おやすみ」

すると家尉は彼女を抱きかかえた。

「紀家尉!なにするの?」
「何時だと思ってるんだ。君も休まないと」
「でもまだ仕事が終わってない・・・・」
「いうことを聞いて。ちゃんとシャワーを浴びて寝るんだ」
「私がシャワーを浴びるんだったら、なんであなたがついてくるのよ?」
「入って来るなというならいいよ。ドアを蹴破って入るから」
「乱暴じゃないのよ!」

再びソファーの二人。

そこへ子諺から曉彤にLineが。

”仕事が終わって家に着いたよ。まだ報告の準備中?”

返事のLineを打つ彼女の隣で、家尉は彼女のブログの彼女のあの言葉を読んでいた。

”彼が彼女を好きなのは、彼女のことが好きだからではなく

彼女と一緒にいるときの自分のことが好きだから

彼女が彼を好きなのは、彼女のためになにかをしてくれるからではなく

彼と一緒にいれば、なにかを一緒にできるから”

35家尉はそのまま黙って部屋を出て行った。ドアを閉めると、深く何かを考えていた。

ベッドに入った家尉は、ここへ来てから彼女の姿を見守ってきた自分を思い返していた。

「君にどうしてあげればいいのかわからないよ」

一人になった曉彤も、指の包帯をながめて家尉のことを考えていた。

「關曉彤。自分で決めたんじゃない、やり直すって。彼を見たからって動揺しちゃだめ。それに彼はもう芝羽とよりを戻したのよ。変なことを考えちゃダメ」

家尉も眠れない。突然起き上って「彼女の手、きっとすごく痛いんだろうな。關曉彤め、なんで怪我したりして自分を大事にできないんだろう。なんであんなに強がりなんだ」

そこまで考えると、たまらず携帯を手に取ってLineを送ってしまった。

”傷口は水にぬらしちゃだめだよ。薬を取り換えるときは誰かに頼んで”

「なんで既読になってるのに返事がないんだ・・・まさか返すのも難しいのかな」

♪♪
”大丈夫。早く休んで”

”もう寝るよ。君も休んで”

”おやすみ”

50「やだ、關曉彤。話すことがないんだったら無理して返すことないじゃない!この返事ってなんなのよ。かっこわる・・・」

”おやすみ”

それでも彼から返事が来ると、うれしそうに微笑んだ。

それからしばらくLineで会話をかわした二人なのでした。(想像)

(つづく)

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