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2016年6月13日 (月)

「17歳」第10話

「17歳」第10話。

アリスが徹夜で考えた企画が通り、喜ぶ彼女を屋上に呼び出す蕾蕾。

「あんたにとって皓一って、なに?」
「皓一は・・・友達だよ」
「曉芬と一緒ってこと?」
「違いなんてないわ」
「・・・・あんたが恋愛経験のない17歳の少女だってこと、忘れてた。男女の認識が薄いんだ・・・・。じゃあ・・・わかってる?男の手を気軽につかんじゃいけないってことは」
「なんで皓一とおんなじことを言うの?」
「もう言われてるんだ」
「うん」
「もう言われてるなら、そういう行為にどんな問題があるか・・・・・内面は17歳だったとしても、忘れないで、あなたの体はもう30歳なの。だからこれからは思わずやってしまうことでもよく考えてほしいの。でないと、傷つく人がいるのよ」

そう言われたアリスは、急によそよそしくなってしまった皓一のことを考えていた。

「どうしてなのかはわからないけど、でも悪いことをしてしまったみたいね。あんたを悲しませ、傷つけてしまった・・・・」

「どうしたらいいの?どうすればもう一度私を見て微笑んでくれる?」

翌朝。

その日はアリス提案のPRイベントの開催日。

彼女は皓一の部屋の扉(と言っても障子?彼は純和風の畳部屋に住んでいる)を叩き、一緒に行こうと誘うが、彼はいろいろと言い訳をして彼女を遠ざける。

「じゃ、朝食はちゃんと食べてね」

そう言って、アリスは出て行った。

部屋を出た皓一が食卓を見るとメモの乗ったお皿が一枚。

「今日はお天気がいいからベランダで朝食を」

ベランダに用意された朝食の横にはボイスレコーダー。中には彼女のメッセージが吹き込まれてあった。

「私たちの間には、いつもなにかしらもやもやとした誤解があるみたいだね。今日また私はあんたのことを誤解してた。・・・・・ごめん。あんたを親友だと思い違いをしていたの」

「記憶を失ってから、そばにいてくれたのはあんただけ。あんたのことを覚えてはいなかったけど、蕾蕾や曉芬と同じようにこの世で一番の親友だと思ってた。でも間違ってたわ。だって、あんたとはどうしたって彼女たちとは同じにできっこない。あんたは男なんだもん。男の子と付き合うのは、女の子と付き合うのとは違うでしょ?女の子は何をするにもべたべたしてなくちゃ」

「記憶を失ってから、私はあんたに頼りっきりでべったりだった。男の子は気軽に友達と食べ物を分け合って食べたり、女の子みたいに手をつないだりしないよね」

「あんたを蕾蕾や曉芬のように大事に思っていたから、だから自然に彼女たちにしていたようにあんたに接してしまっていた・・・・。でも忘れていたの。自分だけが17歳に立ち止まっているんだってこと。30歳になった大人が17歳のガキにつきまとわれるなんて迷惑だったよね」

「でも心配しないで。もうどうしたらいいのかわかったから。今この時点から、あんたにつきまとわない。もう私の出勤や帰宅に付き添わなくてもいいよ。私も漫画を借りに行くからついて来てって言わないから。そのハンバーガーを一緒に食べようなんて言わないし、気軽にあんたの手をつかんだりもしない。もしあんたが出てけと言うなら、こういうわ。”じゃ、行くね。バイ!”」

「一番大切な親友だから、あんたを尊重する。困らせたりしない。煩わせたくないの」

「だから無視しないで」

おお~。

完璧に彼の意思とは違う方向へ”誤解”している。

皓一になった気分で、切なくて涙が出ちゃったよ・・・・。

「アリス・・・・。初めて会った時から、おれは君を追いかけている。13年前だろうと13年後だろうと、こんなにも長い間おれは明らかに君を追いかけてる」

「なんで今おれはまだここに座っているんだ?少しも動かずに」

「人生には突然岐路に立たされる時がある。だが・・・我々は進めるのは目の前にあるこの道だけだと思ってしまう。おれは・・・30歳の君に決めさせるべきだと思っていた。だがそれは・・・・もう一つの道へ踏み出すことを恐れる自分への言い訳だ」

「アリス。今度はどんな結果になったとしてもかまわない。手放したくないんだ!」

彼は飛び出して行った。

一方、イベントは始まっていた。

「仲間だって証明できたら、シートマスクセットをあげちゃいますよ~~」

「それではゲームのやり方を説明しますね」とアリスはポケットからクマのイラストがプリントされたハンカチを取り出した。

「このハンカチがこのイベントの原点です」

彼女は蕾蕾と曉芬との出会いを語り出した。

語り終えたところへ入ってきた皓一。

「あ、もう一人大事な友達を紹介します」
「おれは友達じゃない」

173ステージに上がり、彼女の手を取る皓一。

「おれは君の友達じゃない。君が友達だって言い続けたから手をつながなかった。けど、もう君を手放したくない。・・・・・アリス。おれと付き合わないか」

観衆は拍手喝采。

外へ出た二人。

「なんで口をきかないんだ?なにか聞きたいことがあればなんでも答えるよ」
「何皓一。聞くけど・・・・付き合うってどういうことか知ってる?」
「もちろん知ってるさ。おれが君を好きだって意味さ」
「・・・・あんたが私を好き・・・・」
「そう。君が好きだ。友達に対しての”好き”じゃなく、男が女性に対して抱く”好き”だ。君が記憶を失っているから、今の君に告白するのは不公平だと思っていた。でもその後わかったんだ。大人になるってことこそが一番恐ろしい記憶喪失だってね。17歳の時、明らかに君のことが好きだったのにその時は告白する勇気がなくて」

「そのせいで、また君に会うのに13年もかかってしまった。もう少しで再び同じ過ちを犯すところだった・・・・逃げる口実をみつけてさ。でも、今度はなんとか間に合った。だからアリス。もう誤解しないでくれよ。おれが言った”好きだ”は、君に借りがあった13年目にしての告白なんだからな。それ以外の意味はない。わかったかい?」

アリスのほっぺを両手にはさんだ皓一は、彼女のほてりに驚く。

「熱いな。暑さに当たったか?」

174そういうと自分のおでこを彼女のおでこに当てた。

「私・・・・みんなに飲み物を買って行かなきゃ」

そういうと彼のことをふりほどき去っていくアリス。

「17歳の少女にはやっぱり刺激が強すぎたかな・・・・」

その夜、イベント成功の祝賀会が行われ、告白を目の当たりにしたみんなから二人はダンスを踊るよう促される。

かかった音楽は、あの事件があった日、二人が踊るはずだった曲。

突然何かを感じたアリスは飛び出してしまう。

「アリス。待って!どうした?」

「ごめん。やっぱりあんたとは付き合えない」
「おれが嫌いか」
「そうじゃない」
「じゃあ、どうして」
「記憶を失う前、私が好きだったのはきっとあんたじゃないんでしょ?」
「たとえおれじゃなかったとしてもなんの関係があるんだ?君は以前のことは考えないんじゃなかったのか?13年間のことは考えないって。今の自分はおれのことをどう感じているのか考えて見ろよ。君はおれに頼り切っているって、おれがいるから安心していられるって言ってたじゃないか。そういう感覚って好きっていうことじゃないのか?」
「・・・そうかも」
「じゃあいいじゃないか」
「やっぱりダメ」
「どうしてダメなんだ?」
「確かにあんたには特別な思いがあるけど、でもそれが一体どういう気持ちなのかを言葉にできない。本当にあんたに近づきたいって思うときもあるけど、まだ疑っているときもある」
「疑うって何を」
「疑ってるのは・・・あんたが突然私に振り向かなくなるかもしれないってこと。もし記憶を失う前に、すでにパートナーがいたとしたら?あんたと付き合うことになって、でもその人が突然現れたとしたらどうするの?記憶を失った自分に時々自信がなくなるの」
「だから?おれを遠ざけるのか?それが君の答えなのか?」

「初めて会った時から、おれはずっと君の走るのを追いかけてきた。おれが迷っていると、君は消えてしまう。一歩遅いと、おれが誰だったかさえ君は忘れてしまう。13年だよ。おれも追いかけ疲れたよ。もうおれのせいで走らなくたっていい。もう追わないから」

そういうと、彼は去って行った。

とまあ。

こんな感じで。

なかなかできた脚本です。

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