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2016年11月

2016年11月27日 (日)

心配の種

最近の台湾ドラマは悪い意味で韓ドラの影響を受けすぎている気がする。
ちっとも面白くない。

なんか流れが悪いな~。今年は全然いい作品がない。
このままじゃ・・・・となんで私が焦るんだか意味がわからないけど。

いい俳優もいいスタッフも根こそぎ大陸へ持って行かれ。
メジャーな面子がテレビ画面から消えてしまった。

たまに一人メジャーな俳優が出ていても周りが全然知らない人だったりして、それでも面白いかも、と頑張って見てもやっぱり面白くなくてやめてしまう。

今年持って来る作品がないと日本で今後オンエアできるドラマがない、ということに。

え~~?どうするんだ??

過去の作品を掘り返す??

日本のドラマの方がまだ面白いものがあるってのも私にとっては皮肉な結果。

日本にも韓ドラの影響があった時期もあったけどそれは一時のことで。
今は各局、なんとか視聴率を獲れるドラマを、と頑張っている。

ガッキーの「逃げ恥」なんかエンディングに印象的なダンスを持って来るなど、この新しい試みに初回からすっかり心を奪われてしまったし。

なんかさー。こういうラブロマンスって、そもそも台湾ドラマの得意分野じゃない?
なんで今年はそれが1本もないの??
それが今年はあの「狼王子」だというなら、もう台湾ドラマも終わってる。

一昨年はラブロマンスの宝庫だったよね。だから、その力が失われたとは思わない。
今年は休んだんだと思いたい。

「兄恋」「前カレ」・・・・そして「マーフィー」に「必娶」。
これだけ素敵な作品を作り出せたんだから、来年は期待してますよ。

ただ・・・・それを待つ間に日本での放送枠がなくなっちゃうことが心配の種。

過去作品でもなんでもいい。再放送でもいいから台湾ドラマの枠は置いといてね!
お願いしますm(__)m
(誰に頼んどんねん!!?)

バナナ1本

Photo久々にロイ君の記事を調べてみましたら、仕事を始めたみたいです。

大陸でドラマ撮影が始まった。

仕事ができるようになったのはよいけれど、彼はまったくご飯を食べないということ。
一日一本のバナナとビタミン剤だけじゃ・・・・痩せるわな~。

雲南省シーサンパンナで100日間撮影する予定のロイ君。

新しいドラマのタイトルは《讓我聽懂你的語言》(君の言葉を教えて)。

役どころはお金持ちの二代目で、父のプレッシャーから逃げて友人と前カノがいるこのシーサンパンナへやって来るという設定。
そこで出会ったタイ族(ルー族)の娘と恋に落ち、熱帯雨林や希少動物の保護へと身を投じて行く・・・という内容らしい。

この地を散歩していて、突然こんなセリフを思い出したそうです。

「来世とはなんだ?明日だって来世だ。次の1秒だって次の世だ。身をひるがえせばもう別の世界だ。君は昨日へ戻れるのか?できるもんか!今日目の前の人をつかまえなければ、明日になったって、ただ昨日の人を懐かしむことしかできないんだ」

シーサンパンナの空気に、父親を失った悲しい気持ちもだんだんと癒されている様子。

早くご飯が食べられるようになってくれるといいですね。

http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/new/20161119/993004/

2016年11月26日 (土)

衝撃ニュース

おお~~。

台湾女子旅を終えたばかりですが、衝撃的なニュースを知りました。

トランスアジア航空(復興航空)が22日、経営悪化から解散を発表しました。ということで、22日からの運航は全面停止。

今回、同航空会社の便で旅立った私たちは非常に危なかった、というか、ギリギリ運がよかったというか。

もし旅の予定が22日以降だったら、ツアーそのものがこの時点でキャンセルになっていたかも。(だって、現在払い戻し中だしね)

LCC並みに安かったし、関空から午前に発って帰りは夕刻発ということで長く遊べる都合のとてもよい便を持っていた会社。

残念!

サービスも機内食も悪くなかったのに。(値段相応ではありますが)

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161125/k10010784341000.html

2016年11月19日 (土)

台湾女子旅

先週、前の職場の友人たちと台湾旅行を楽しんできました。

もう、女子旅は最高やね!楽しさが違う。

たった二泊三日の短い旅だったけど、台北を満喫できました。

計画は何年も前からありました。けれど同じ支店だと一緒に休むのは難しく、誰かが異動になってからだね、と話していました。
で。
2年前に私が異動してようやくその時がやってきた。

ところが今度は互いの家族にそれぞれ不幸があってしばらくはとても旅どころではなく、今年ようやく許されるかな~という年になり。

4月には年間の休みが決まってしまうので、その時点で決行予定は11月と決めて。

そこからコツコツと準備をして家族の了承もとりつけ、ようやく実現。

本当に楽しかった。

着いた瞬間から最後の日まで綿密に計画を立て、予約を取り、無駄な時間を作らないようにしてできうる限りやりたいこと、行きたい場所を巡りました。そんな私たちを後押しするようにお天気も良く気温も高くて本当に最高でした。

手配した現地のツアーも、素敵なガイドさんにドライバーさんのおかげで素敵な思い出が作れました。

今は今回は大量に買い込んで来た台湾茶をガブガブ飲んで、台湾を懐かしんでおります。(毎回もっと買ってくればよかった~と後悔するんだよね)

1479223976050欣葉は初めて行ったけど忘れられないレストランです。

←これは欣葉のカニおこわ。

欣葉はホテルのすぐ裏に本店があって、実は二度も行ったんだよねー。

1479223975792なに食べてもおいしかった。これ以外に、切り干し大根の入ったオムレツ。
この食感は味わったことがない。見た目で想像していたのとは全く違う味、食感。
忘れられない。

そして杏仁豆腐。
見た目は”いつもの”杏仁。されど一旦口に入れると絶対にびっくりする。どうやって作ればああなるのか知りたい。”モチモチ”した食感の杏仁なんです。

もちろん鼎泰豊へも行きましたよ。土曜の昼だったのですごかったです。
二時間待ちです。

私たちはそれを見越して予約ではないけど(ここは予約できないので)ミールクーポンを事前に発行して行きました。それでも50分待ちましたけど。

待ち時間に永康街をブラブラ。

それも楽しかった。

車をチャーターして九份と十份へも行きました。

1479224011511九份では暮れなずむ景色を、たまたま空いていた阿妹のお茶屋のテラス席でお茶菓子をつまみながらゆったりと楽しめたし、十份では夜空に願い事を書いた天燈を上げることもできた。
九份には何度か来ているけど、こんなにゆっくりできたのは初めて。

最終日には台湾式シャンプーでサラツヤヘアーになって帰国できたし。

1479224011861いうことありません。

あまりに楽しかったので、「また来年も行こう!」という声が上がっています。

そーだなー。

次は日月潭とかタロコとか、陽名山とか阿里山とか。
台中、台南・・・・いろいろ行きたいなあ。

TさんMちゃん。

来年も、行けるかな??

(写真提供:Tさん)

マーフィー終了

ああ~~ん。終わっちゃったよおbearing
来週からなにを楽しみに生きて行けばいいんだ・・・・。

台湾旅行も終わっちゃったしな。
もお楽しみがないよ・・・・。

<2015年7月26日記事より>

77子諺にサーフィンを教わる曉彤。人生に立ち向かうかのごとく波に向かって行く。
そんな彼女に子諺はネックレスを手渡し、週末の母親の誕生日会に来てほしいと誘う。プレゼントの受け取りを断ろうとする彼女を遮って子諺が言った言葉。

先讓我把話說完,趁我還有勇氣的時候
(最後までしゃべらせて。まだ僕に勇気があるうちに)

そして「自分の気持ちを言わないでおけば、友達ではいられると思っていた」と語った後に続けた言葉。

因為害怕失去,所以我一直不敢踏出這一步
(失うのが怖くて、ずっとこの一歩を踏み出せずにいたんだ)

沒有開始,就不會有結束,而我們也會被困在同一個地方,哪裡也不能去,所以對不起,我決定跟妳要一個答案
(始めなければ終わりもない代わりに、僕らは同じところから動けずにどこへも進めない。だからごめん。君から答えをもらおうと決めたんだ)

そして断られたとしても自分に誠実でいたいと、「付き合いたい」と告白をする。けれど「友達でいたい」と断る曉彤。そんな彼女のなんとも煮え切らない態度に業を煮やした子諺。

サーフィンを教え始めたころ、彼女は水が怖いからできないかもと言っていたのに、今では一人で波に乗れるようになった。

83「じゃあ、恋愛に対してはどうだ?君の勇気はいったいどこへ向かっているんだ?僕と君とは全然似てなんかいないよ。少なくとも君よりは勇気がある。君は自分が成長したと思っているが、実際は全然変わっちゃいないんだ!」

「私だって変わりたいわ!自分でもこんな風に迷って決められない自分が嫌いなのよ!」
「じゃあ、君は一体どんな努力をしてきたんだ!?今日彼が行ってしまうことを知っているくせに、こんなところに隠れて向き合おうとしない!違うか?」

「聞くが、もし不注意で波に飲まれて溺れてしまったら、一番の心残りはいったい何だ?」
「・・・・紀家尉」
「なら君はまだ何を迷っている?・・・・・行けよ。彼に会ってはっきり言うんだ」

85彼を追いかける曉彤が、携帯に残したメッセージの言葉。

面對愛情,原本我只是想牽個手,卻不小心得到一個擁抱,然後漸漸的,貪心的想要一個依靠,最後,還想要一個穩定的未來,一直到分手之後我才知道,其實原本的我,只是想要有一個人可以牽著手
(恋愛に対しては、もともと私は手をつなぎたかっただけ。なのに抱きしめられて、段々と欲深くなり、よりどころが欲しくなった。最後には安定した未来が欲しくなった。別れてからようやくわかったの。もともとの自分は、ただ手を引いてくれる人が欲しかっただけなんだったって)

「恋愛なんてとても簡単なことなのに、私は複雑に考えすぎてた。あなたは言ってたわね」

只要堅持到底,就能實現心願,所以這一次我決定,我不要管結果會怎樣,只有試過了,才不會後悔
(とことんまでやってこそ願いは叶うって。だから今回私は決めたの。結果がどうなろうと構わない。やれば後悔なんてしないって」

76空港で家尉に追いついた曉彤が言った言葉。

還好,想你的時候我就跑步,現在才追得上你
(よかった、あなたが恋しいときにジョギングしてて。今、おかげであなたに追いつけた!)

我要告訴你,我已經找不到理由,說服自己不和你在一起,我愛你
(あなたに言わなくちゃ。私、もう、自分があなたと一緒にいられないと説き伏せる理由をみつけられない・・・・愛してるの!)

旅立つ家尉を見送った曉彤の言葉。

堅持到最後,才有機會得到自己想要的
(最後まで頑張るから、自分の欲しいものを手に入れるチャンスがあるのね)

家尉の言葉。

我喜歡她,不是因為她的樣子,而是因為跟她在一起時,自己的樣子
(彼女が好きだ。それは彼女の姿ではなくて、彼女と一緒にいるときの自分が好きだから)

88それぞれがそれぞれの道で頑張っている二人。離れていても心はひとつ。

「短い間だけれど、僕らはこんな風に離れてみてもっと近づいたと思わない?」

たまに会える時は一緒にどこかへでかけ、一緒に眠り、歯を磨き、アイスを食べる。

75「もうちょっとしたら空港へ行かなきゃだね」
「そうだね、どうしよう。まだ行ってないのにもう君が恋しいよ」
「ねえ思わない?思える相手がいるってことはもっとも平凡でもっとも簡単な幸せじゃない?」
「じゃあ君はいま・・・・・僕といるとやっぱりジェットコースターに乗ってるみたい?」

エンディングメッセージ。

94我們的愛情,從此不再有莫非
(私たちの愛に、今後二度と”莫非”<まさか>はないわ)

2016年11月14日 (月)

今週のマーフィー

今週のマーフィー。

いよいよ大詰め。来週最終話です。
早いな~~。

今回も昨年の記事を転載します。

ポロがいなくなった家尉を心配して、部下が押しかけてきて酒盛りをするところからですよね。

<2016年7月18日記事より>

西門の携帯に妻からLineが。

「あなた、ボスを慰めに行くのはいいけど一体いつ帰ってくるの?それって残業?」

あわてて隠したが遅かった。

「ボス・・・・僕らは同僚というだけじゃなくて、それ以上に友達だろ?」

そんな彼らの気持ちがうれしかった。

「ありがとう」

しかし。
しばらくすると三人は酔っぱらって寝てしまい、起きているのは家尉だけ。

「一体今は誰が誰に付き添っているんだよ!もっと早くにわかっていたら、あんなに感動なんてしやしなかったのに」

自分のひざを枕に寝てしまった西門から身を避けようとすると、西門が叫び声をあげた。

「行っちゃだめだ!」

「なんだよ」

「お前が経験してきたことはもちろんオレにはまったく経験ないことばかりだけど、けどお前の心がすごくすごく痛いってことはわかるんだ。だがお前ってやつはプライドが超高くてよ、しかも何でもないふりをしたがる。オレたちが慰めたくてもどうしようもないんだ」
「お前らの慰めなんかいらないんだよ・・・」
「そらそら、お前ってやつはいつもそうなんだ!おまえのそういうところがそばにいる人間にさみしさを感じさせるんだよ、わかってんのか?お前がなに考えてんのかわからなくて、かえって悪い方向に考えてしまう・・・・もっと心配になって・・・・かえって・・・・お前に本当のことを言いにくくさせてるんだ・・・・ボス・・・・・おれらって友達じゃないのか・・・・・(眠)」

54「本当のことってなんだよ」

「起きろよ」

「死んだって言わない!・・・・本当のことというのが・・・・ポロがいなくなって・・・お前が家に一人で辛いだろうと心配した・・・・・曉彤彤がみんなに知らせたって絶対言っちゃダメって言ってたってことだなんて・・・・・あれ、おれ今何か言ったか?(眠)」

53「おれって・・・・そんなに人に心配かけてるんだ・・・・」

自分の部屋に戻り、母親から返されたブローチを手に取って考える。

「おれがそんなに心配をかけてしまうから、身の回りの人たちは本当のことが言えないんじゃないんだろうか」

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59『父さん。母さんはなぜ帰ってきたのにまた行ってしまったの?本当にどうしてなのかを知らないの?』
『私は・・・そ・・・そうだよ・・・・なんで知ってるんだよ』

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『君は言ってくれる?母に一体何が起きたのかを。それから・・・・どうして彼女がお金に困っていることを知ったのかを』

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「なにかをみんな言わないでおこうとしている・・・・。でも僕はもう8歳の子供じゃない。自分でその答えを見つけられる・・・・」

彼の手には芝羽からもらった母の連絡先が記されたメモが。

思い切ってかけてみると、声に聞き覚えのある男性が出た。

切ってしまった。

一方曉彤は。

「彼がずっとあのブレスレットを持ち歩いているなんて思ってもみなかったわ・・・」

そこへ少強からのLineが。

「心配しないで。家尉はちゃんと家に戻ったから。僕と西門、安婷が日替わりで彼に数日つきそえば、あとはおそらく自分でなんとか立ち直れるだろう」

「そんなの、だめよ。ポロがまだみつかってないのに、紀家尉一人でどうしたらいいのよ」

そう言って、パソコンでなにやら作業を始めた。

それから3日。カレンダーを見て彼女はこうつぶやく。

「紀家尉はもう何日もポロなしで過ごしているのね。元気にしているかしら・・・・。やっぱり様子を見に行った方がいいかしら。ちょっとだけでいいから」

「だめよ。こんな風に突然会いに行ったらすごく変じゃない」

そこで都合のいい口実を思いつく。

指輪を返すことだった。

<2015年7月19日記事より(内容一部修正しました)>

62家ではなく、彼の事務所を訪ねた曉彤。

「紀家尉はどこ?返したいものがあって・・・・」
「家尉は・・・・」
「ええと、ボスは出勤してないんだ」
「どうして?」
「僕らもどうしてなのかはわからないんだ。彼ってそうだろ・・・連絡が取れないんだ」
「連絡が取れない?どれくらい?・・・あなたたち、誰も彼と連絡とってないんじゃ?・・・・なにかあったんじゃないの・・・・!」

と電話をかけようとする曉彤。それを「無駄だよ」と制止する西門。

「かけても誰も出ないよ」
「一体どこへ行ったんだろうね」

そうやっていろいろと彼女の不安をあおる西門。

曉彤は飛び出して行った。

家尉は数日香港へ行ってるだけ。けれどそれをあえて言わずにおいたのは西門の策略。

「彼女をびっくりさせて緊張感をあおれば気づくはずさ。彼女にとってボスがどんなに大事な存在なのかをね」

家尉の家まで走ってきた曉彤は、彼の名を呼びながら呼び鈴を何度も鳴らした。

64「一体どこへ行ったのよ。どうしていつも電話に出ないの?」

すると彼女の名を呼ぶ彼の声が。

「ポロ、行くぞ!ゆっくりな」
「行こうか」

そういって差し出された手を握ろうとすると消えてしまった。

幻だった。

「・・・・・ポロもいないのに・・・・・彼を一人にすべきじゃなかったわ・・・・」

61
家の前で何時間もじっと待ち続ける曉彤。

そこへ近づく人影が。

家尉だった。

「紀家尉!」

彼女の姿に驚く家尉。

「ごめん。飛行機だったから携帯を切ってて君からの電話に出られなかったんだ」

「關曉彤。疲れただろ?・・・・・僕はようやくわかったんだ。以前君が僕に顔を合わせるのがどれだけ辛かったかって。君はとっくに知ってたんだろ?僕が父と母の浮気で生まれた私生児だって・・・・。やっぱりそうか」
「じゃあ、あなたは・・・・知ってしまったのね?」
「それを隠すのは辛かっただろ?いろいろ考えてみれば幼いころからどうしてこんなにちゃんと別れるということが気になるのか・・・・もしかすると母が僕を捨てたその時始まったのかもしれないな」
「・・・・紀家尉」
「あの頃はただ母が僕を捨て去った事実を受け止めるしかできなかった。でも僕も成長した。自分で選択することができる。母が前回戻ってきて、また行ってしまったことにきっとなにか原因があると思って、だから香港の父のところへ行ってきたんだ」

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「家尉!」

「うれしい驚きだよ!どうした?香港へ出張か?」
「わざわざ父さんに会いに来たんだ」
「わお。珍しいね」

素直に喜ぶ父。

「昨夜ポロがいなくなった。一晩中探しても見つからない」
「警察へは?・・・お前は?大丈夫か?Are you OK?」

父は、母、彼女に加えて愛犬までも失踪してしまったということが、息子にどんな打撃を与えたかを心配していた。

「ポロのことより周りの人は・・・・僕のことの方を心配しているみたいだね」

「曉彤は何日も台北中を一緒に探してくれた。従業員たちはボタンの掛け違いも顧みず、靴も左右違っているのに、寝間着のまま、僕をなぐさめようとみんなで家まで来てくれた。さっきの父さんの反応と同じだ。みんな、僕が打撃を受け止める力がないと思ってるんだろ?だから、いろんなことを僕に隠してる。どうしても僕に言えないのかな?」
「家尉・・・」
「父さん。もしかすると以前の僕は大人になり切れてなかったかもしれない。だけど今日からは、すべてが壊れたとしても自分でちゃんとやっていけるから。信じてほしいんだ」

「昨日、母さんのアメリカの電話にかけてみた。男の人が出たよ。母さんには・・・・他に男の人がいるの?」
「・・・・・その人はママの・・・・・法律的な夫だ」

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小さいころ。
その男の人からの電話を取ったことを思い出した。

「Hello!」
「ハロー!」
「ママに替わってくれる?」
「おじさん、だあれ?」
「Well(ええっと)・・・・・」

そこで電話は切れてしまった。

また、母がこそこそ誰かと話しているのを思い出した。

「言ったでしょ?帰りたいと思ったら私の方から電話するから。もう電話してこないで。いい?」

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「どうりで、あの男の人の声に聞き覚えがあると思った」

「知り合ったころ、二人は別居中だった。協議離婚の調停中だったんだ。その事実を知った時にはもう私は君のママを愛してしまっていた。けどその後、仕事が忙しくて家族と過ごす時間がなくなってね。おまけにそのころからママとはいろいろいざこざが絶えず、それでなんとなく家から足が遠のいてしまったんだ」
「いつも父さんが家にいなかったのを覚えてるよ」
「でも一番心が痛いのはお前のママは・・・彼女はアメリカの夫が事業が忙しくてそれが原因で離婚を考えるはめになったのに、皮肉なことにその事業が失敗してね、帰らなくてはならなくなったんだ」
「じゃあ・・・・引き留めようとはしなかったの?」
「したさ!・・・・条件を出したんだ。私はこう言った。私は君の夫を助ける資金を出せる。だがその条件としてここを・・・・家尉から即刻離れるというものだった。なんということだ・・・・彼女はそれを飲んだんだ!」

「間違ってたよ。どんなに後悔したか。お前のことを考えてなかったんだ。お前に罪はないのに・・・・。お前の成長の過程でどれだけ母親がそばにいることが必要だったか・・・・」
「・・・・・平気だよ。親になるのに説明書なんてないんだし。もっと言えば・・・・ここまで父さん一人で僕を育ててくれて・・・・きっと僕より辛かっただろ」
「家尉、すまない。・・・・すまない、一生の心残りを作ってしまって。私が悪いんだ。お前に申し訳ない・・・」
60「大丈夫さ。おれって強いんだぜ。事実がわかってもそんなに気落ちはしてないんだ。もし永遠に知らなかったら、傷が癒えるチャンスがなかったかもしれない」

父は励まし労わってくれる息子の成長がうれしかった。

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「意外だったのは、事実を知ったあの日がここ数ヶ月で一番ぐっすり眠れた夜だったことだ。もしかするとわかったことがひどくても大したことではない時には、返って平然としていられるのかもしれないな」
「紀ママのことは、わざと隠してたんじゃないの。あなたとお母さんがあんなにも幸せそうだったから、どんな風に言ったらいいのかがわからなくて・・・・・」
「君はなんでそんなにばかなんだ?傷ついたとしても、いつかは僕が知ることじゃないか。いつまで僕を守れると思ってたんだ?」
「ごめんなさい・・・・」
「そのことに向き合う十分な力があると僕が信じさせられなかったから、君に無理をさせたんだね。父から聞いた。君、父に電話したんだってね」

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「一人で台北に帰って大丈夫か?」
「なんの問題があるんだよ」
「私が何を聞いているのかわかってるんだろ?ポロはみつからない、曉彤とも別れた。台北の家は広い。さみしいとは思わないのか?」
「それって僕ら父子がどんどん似てきてるってことでは?僕らはね、仕事に専念しさえすればほかのことはどうでもいいんだよ」
「実はさ・・・・実は曉彤が自分から電話してきたんだよ。母さんのことを早くから知っていて、自ら私を訪ねてきたんだ。どうしたらいいか相談したいって。私は言ったんだ、おまえにこのことは言うなって。私も彼女同様もがいていたんだ。見たところ・・・・彼女はお前のことをすごく気にかけてるよ」

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63「やっとわかったんだ。別れた時、君が僕に言った言葉の意味が。もしかすると僕と出会ったから君をこんなにも苦しめることになったのかも。別れてさえはっきりと話すことができなくて・・・・なのに僕は君を正直じゃないと責めたんだ」
「私もいけないの。あなたを尊重していなかった。自分の気持ちを正直に伝えずに一方的に別れようと言い出した。それがちゃんと出会ってちゃんと別れるということだと思っていたの」

<2016年7月20日記事より>

家尉は曉彤にクラブサンドイッチを作り、二人でなぜだか床の上に座っている。
そこはポロの定位置だった。

「ポロはここで寝そべって、僕らのことをどう見てたと思う?」
「あなたのこと、ものすごく幼稚だって思ってたかもね。私に来いと言ったり行けと言ったり・・・。知ってる?あなたが花蓮に何日か出張したときね、ポロはものすごくやさしくてずっと私のそばから離れなかったの。でなきゃ、あなたの家ってこんなにも大きいんですもの、がらんとしていて、もし私一人なら何日も住んでられなかったわ」

「実は君と別れたあの夜、ポロはベッドで一晩中僕に寄り添ってくれたんだ。ポロがなめてくれたから、自分がベッドに一日横たわっていたんだと気がついた。いてくれてよかった。餌を食べさせたり散歩に連れて行かなきゃいけないから起きれたし・・・・でなきゃ、こんなに早く元気にはなれなかった。僕らがポロの面倒をみてるように見えて、実のところ、ポロの方が僕らの面倒を見てくれているみたいだね」
「ここ二日、ずっと考えていたの。最後にポロをつれて歩いた時、どんなだったかなって。最後に撫でたのはいつだったかなって。すごくすごく会いたい・・・・」

「ねえ・・・万一ポロが本当にもう戻って来なかったらって考えた?だったらどうする?」
「僕はあきらめない。どんなに時間がかかっても・・・・・この場所はずっとポロにとっておく」
「あなたがすごく情に厚い人だってわかってる。もしかしたらポロは今頃家に帰る途中かもしれないしね」
「・・・・關曉彤。なら、君は?」

65そういうと、思わずキスをしそうになる家尉。でも受け止めることができない曉彤は顔をそむけて、「お手洗いに行ってくる」と立ち上がって行ってしまった。

「おれは一体どうしたんだ・・・・!」

そんな自分を責める家尉。

床から立ち上がってがっくりとソファに腰掛けると、彼女の携帯が鳴った。
曉彤に声をかけようと持ち上げると、そこには子諺の名前が。同時に彼女のバッグの中にあの指輪が入っているのをみつけてしまった。
家尉が勝ったら返さないはずの、あの指輪を。

72「つまり、君は負けを受け入れたくないんだ・・・・・指輪を僕に返すつもりなんだな」

トイレから帰った曉彤。

「時間も遅いし、もう帰るね」
「待って。さっき言ってただろ。なにか僕に返すものがあるって」
「・・・・今日来たのは、本当はあなたの指輪を返すためだったの」
「ということは、どうしても僕に返したいんだね?」
「この指輪はもともとあなたのものだし、私が持ってるべきものじゃない」

66そう言って、指輪を家尉に手渡した。

場面変わって、曉彤の病院。

彼女の診察室に、家尉の大学の同期である阿達が妻のことで相談に訪れていた。

結婚後すぐに癌に侵されていることがわかって入院を続けている彼女が治療を拒み、夫である彼さえも避けるようになっていることに対する相談だった。

そこへ彼女の担当看護士が彼を探しにやってきた。姿が見えないというのだ。

そんな彼女は家尉の離婚後事務所を訪れていた。自分と阿達の離婚式をやってほしいと頼みに来ていたのだ。

驚いて離婚の理由を問いただす彼に、彼女は、「いつ死ぬかわからないという辛い日々がどれくらい続くかわからない。自分にまだ気力が残されているうちに阿達との間にきちんとピリオドを打ちたい」と答える。

言葉を失う家尉。

「阿達は応じないだろう・・・・」

そこへ阿達から電話が。

「小玲はここにいる。慌てないで来いよ」

公園のベンチで阿達を待つ二人。すると阿達は曉彤と共にやってきた。

71「お前は一体いつまでおれを避け続けるつもりなんだ?なにかあるならまずおれと相談してくれよ」
「阿達・・・・わたしたち、離婚しましょう」
「わからないよ。なにかおれが間違ったことでもしたのか?離婚するほどの重大なことなのか?」
「あなたはもうどれくらいベッドの上でちゃんと寝てないの?どれくらい食卓でちゃんとご飯を食べてないの?」
「なんで今そんなことを言うんだよ。おれたち、ちゃんと話し合ったんじゃなかったのか?どんな困難があったって一緒に生きて行こうって!」
「あなたにとって受け入れにくいことだとは理解してる。でもわかる?このまま一緒にいつづけたら互いを心配し合うことで、もっと疲れて、もっと辛くなるわ」

曉彤が口を開いた。

「阿達。簡単に一つだけ聞くわね。あなたは5年後、10年後の二人の生活がどんなだか考えたことある?二人が互いにすごく愛し合っていることは信じてる。でも小玲が心配してるのはもしかするともっと先のことかもしれない。男性って往々にして今のことにこだわるけど、女って未来のことを考えるものなの。あなたが苦しみ考え抜いて、やっと出した結論だって信じてるわ。でも阿達。忘れないでいてほしいの。彼女に必要なのは単に寄り添うことだけではなく、あなたの理解と許しのほうが必要だっていうことを。小玲。あなたも覚えておいて。これは二人の問題で、絶対にどちらか一方が決めることじゃないってことを」

曉彤と二人きりになった家尉は彼女にこう聞いた。

「君は想像したことあるのかな。もし僕らがずっと付き合っていたら・・・5年後、10年後・・・一体どんなだったろうって」
「はっきり言って・・・あなたと一緒だったときはうれしいときはすごくうれしくて、悲しいときはすごく悲しくて・・・・気分はいつも上がったり下がったりだった。もしかするとあなたは私たちの未来がどんなだろうと考えたかもしれないけど、私には想像もできなかったわ」
「やはりそういうことか・・・・・。知ってる?僕はすごくばかだから、これまで自分が思っている人にどうしてあげるのが正しいことなのかがわからなかったんだ。だんだんと自分の考え方を相手に押し付けるようになり、相手を自分の思ってる通りに動かそうとした・・・・。そんな愛情が君にとってどれほど重荷かとは気がつかずにね」
「そんな風に考えないで。恋愛に行き詰まりがあっても、それは絶対にどちらか一人の問題じゃないんだから」
「だけど僕らの問題は、そのほとんどが僕に由来するものなんだ。芝羽、それに僕の母親・・・・そのせいでどれだけ君が辛い思いをしたか・・・・君は一度も怒らなかったし、自分のために弁解もしなかったけど」

70「前は自分には君を幸せにできる力があると思っていた。でも考えてもみなかったよ・・・・僕が愛することで君をこんなにも苦しめてしまうなんて。さっき阿達と小玲を見て、やっとわかった。別れるということは、愛してないからじゃないっていう時もあるんだ・・・・そして手を放すことがお互いのためになるという時もあるんだと」

「曉彤。安心して。今後、僕はもう前のように道理をわきまえずに君に付きまとったりはしないから。これから・・・・君は本当に自由だ」

泣き出す曉彤。

63「泣くなよ。言っただろ?ちゃんと出会ってちゃんと別れることこそが一番大事だって。今度こそ、僕は笑って君にさよならを言える」

「すごく名残惜しいわ・・・・すごく・・・」
「・・・・・僕もだよ。でも約束して・・・・元気でいると」

うなずく曉彤。

最後にきつく抱きしめ合う二人。

68その後彼女の家の前で別れようとすると、家尉の携帯が鳴った。ポロが見つかったという知らせだった。

「ポロ。どうしてここにいたの?」

69すると黒い別の柴犬がやってきた。

「こいつめ!まさか飛び出して恋愛してたのか?」

「あきらめなければ願いは必ず叶うのね」

その夜、家尉は先日会った父のことを考えていた。

夜遅くまで仕事をする父。

「父さん。引退を考えないの?」
「・・・・おまえ、継ぐ気になったか?」

そのころ帰り道の曉彤は、家までの歩数を数えながら歩いていた。

67「關曉彤、一体どうしちゃったのよ。ポロは戻ってきた。紀家尉も変わった。彼は自分の問題すべてに向き合うことができるわ。今回起きたことは明らかにいいことばかりじゃないの!あんたは笑うべきよ。力いっぱい・・・うれしい笑顔を・・・・こんな風に・・・・・」

そういって自分の口を指で持ち上げた。

「すごく名残惜しいわ・・・・すごく・・・・」
「・・・・・僕もだよ。でも約束して・・・・元気でいると」

涙が止まらない。

歩数を再び数えながら歩き始める曉彤だった。

翌朝、ポロと散歩している家尉。

「ポロ。もっとゆっくり!デートだからってそんなに慌てるなよ。言っとくけど、これからはデートにはおれを連れて行くんだぞ!自分で行こうとするんじゃないよ・・・・」

するとすれ違ったカップルがポロを見て。

60「広告板の犬じゃないの?」「ほんと、よく似てる」と。

広告板を見ると、そこには曉彤とポロのツーショットの写真を使った尋ね犬のポスターが。

「關曉彤・・・・。君だったのか・・・・」

<2016年7月26日記事より>

(この部分はネタバレでなく、”珠玉の言葉集”という風にしていました)

まずは芝羽と伴郎をつとめることになった家尉が、彼女との関係について語った言葉。

換個身份,當個永遠的朋友,也能更加的互相扶持,總比勉強再一起來得好吧
(立場を変えて永遠の友人になった方がもっとお互いを助け合えるし、無理をするよりずっといいだろ)

82家尉と曉彤が互いにすごく理解し合っているのに、どうしてよりを戻せないのか訝る芝羽に家尉が語った言葉。

有時候談戀愛就是這樣子,就像跳雙人舞一樣,一個舞步沒有跟上,接下來的每一步就都錯位了,但人生有時候就是這個樣子,一轉身就是一輩子,錯過就是錯過了。」
(恋愛にはそういう時ってあるだろ?二人でダンスでも踊ってるみたいに、ひとつステップがついてけないとその後ずっとずれ続けるんだ。でも人生にはそういう時がある。あっという間なのが一生。間違ったら取り戻せない)

そんな家尉を、一年前より大人になったと感じる芝羽でした。

90レッドカーペットの上を歩く家尉と曉彤。「レッドカーペット(バージンロード)を歩くのってこんな感じなんだ」と言う彼に対して曉彤が言った言葉。

兩個人的步伐、節奏都要一樣,才能穩穩的走到最後
(二人の歩調のリズムが合って初めて最後まで落ち着いて歩くことができるの)

そういう彼女に家尉が言った言葉。

如果我走太快,你就捏我一下,如果跌倒了,就往我身上跌吧
(もし僕が歩くのが早すぎたら、ちょっとつねって。もしつまづいたら、僕の上に転べよ)

小玲が阿達に「うれしいときも悲しいときも、あなたを決して一人にはしないというのが結婚のときに誓った言葉。この誓いは今でも変わっていない」と言った後に続けた言葉。

現在我要放手了、好讓你找到下一個可以陪你很久很久的人
(今、私は手を放さなくちゃ。あなたが長く長く連れ添ってくれる人を探せるように)

そんな彼女に阿達は「結婚のとき言っただろ、君の人生のどんな時も僕は寄り添って一緒に歩むと」と答え、続けた言葉。

雖然妳不再是我的老婆,我還是會永遠愛妳
(もう僕の妻ではないとしても、それでもやはり僕は永遠に君を愛している)

そして「關医師が僕に、5年後、もしくは10年後の姿を考えてみたことがあるかと尋ねたけれど、僕の答えは、今後のことはその時になってから話そうよということなんだ」と言って続けた言葉。

如果我們一直想著未來,要怎麼好好活在現在?
(もし僕らが先のことばかり考えていたら、どうやって今をちゃんと生きれるんだ?)

阿達と小玲のことを心配する曉彤に、「結婚も離婚も形式にすぎない。夫婦でなくなったとしても、彼らはやはり一緒に生きて行くべきだ」と語った後に家尉が言った言葉。

79「紅毯很短,但人生很長,他們教會了我,什麼是真正的愛情
(レッドカーペット(バージンロード)は短いが、人生は長い。彼らは僕に教えてくれた。何が本当の愛情なのかを)

それに対して曉彤が返した言葉。

或許生命有盡頭,但他們反而更勇敢的去愛了
(命に限りがあるからこそ、彼らは恐れずに愛せるのね)

来週。

ラストです。

訃報

訃報。

ロイ君パパが亡くなりました。

66歳。心筋梗塞。告別式はすでに12日に済ませているとのこと。

思えば、彼が芸能界へ入ったのはパパの手術費を工面するためだった。

3歳の時両親が離婚。ロイ君はパパの元でおばあちゃんに育てられたんだよね。

パパは朝早くから夜遅くまで、タクシーの運転手をして彼を育ててくれた。

ある日、心筋梗塞で倒れたパパを背負ってバイクを走らせたまだ19歳の彼は、病院で医者から手術には多額のお金がかかるけど君に払えますかと尋ねられ、どんなことをしてもお金は作るから手術をしてくださいって頼んだんだよね。

その時は友達に頭を下げてお金を借りた。

そして。

誘われていた芸能界に入ったんだ。大きなお金が稼げるから。

デビューしてから、パパとママをコンサートに呼んだりしてたよね。
3歳から離れ離れだった家族がそろったことを、奇跡のように喜んでいたよね。

最近の彼の文章に登場するのはママだけで、パパはどうしているんだろうなと思ってました。
ひょっとすると闘病生活を送られていたのかもしれない。

ここ2年。

両親は彼の後押しもあって再び一緒に暮らしていたことを初めて知りました。

「しばらく更新しません。”いいね”は押さないで」

そんな短い文章に、彼の心痛の深さが感じ取れます。

邱パパのご冥福をお祈りいたします。

http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/new/20161114/988262/

2016年11月 7日 (月)

在路上(道の途中)

マーフィーの挿入歌「在路上(道の途中)」。

答えを探してもがき苦しむ曉彤の気持ちが歌詞になっていてぐっときます。

作詞:孫藝   作曲:JHY

在人潮中央 感覺卻空曠 人ごみにいるのに 誰もいないみたい
誰的臉龐 冷漠如雕像 どの顔も マネキンのように無表情
怎能同樣 埋藏了渴望 固定了形狀 同じように 思いを固めて眠らせてきたけど
我還要 走我的方向 やっぱり私は 自分の道を進みたい

心中的嚮往 從來沒遺忘 あこがれを 一度も忘れたことはない
手掌緊握 敢和世界較量 こぶしを握りしめ 世界と向き合うの
讓我乘風破浪 還像昨天那樣 勇気を奮い起こせば まるで昨日のように
青春 永遠 不會散場 青春は永遠に消えたりしない

只要在路上 就會看到前方 歩き続ければ いつか見えるはず
放聲地歌唱  整片天空 都在迴盪 歌いましょう 空じゅうになり響かせて
奔跑在路上 一定到達夢想 走り続ければ きっと夢にたどり着ける
回憶的星光  會陪伴著我 到下一個天亮 思い出の星たちが 次の夜明けまでついてきてくれる

心中的嚮往 從來沒遺忘 あこがれを 一度も忘れたことはない
手掌緊握 敢和世界較量 こぶしを握りしめ 世界と向き合うの
讓我乘風破浪 還像昨天那樣 勇気を奮い起こせば まるで昨日のように
青春 永遠 不會散場 青春は永遠に消えたりしない

只要在路上 就會看到前方 歩き続ければ いつか見えるはず
放聲地歌唱  整片天空 都在迴盪 歌いましょう 空じゅうにになり響かせて
奔跑在路上 一定到達夢想 走り続ければ 必ず夢にたどり着ける
回憶的星光  會陪伴著我 到下一個天亮 思い出の星たちが 次の夜明けまでついてきてくれる

還那麼倔強 和命運碰撞 めげずに 運命と立ち向かう
還熱烈地愛 執著又瘋狂 なにがあっても 手放さないわ
還膽敢實現 曾被嘲笑荒唐的 每個夢想 無理だと笑われても この夢は手に入れて見せる

只要在路上 就會看到前方 歩き続ければ いつか見えるはず
放聲地歌唱  整片天空 都在迴盪 歌いましょう 空じゅうになり響かせて
奔跑在路上 一定到達夢想 走り続ければ きっと夢にたどり着ける
回憶的星光  會陪伴著我 到下一個天亮 思い出の星たちが 次の夜明けまでついてきてくれる

2016年11月 6日 (日)

今週のマーフィー

実は、私。

二人が別れてしまってからの展開が好きなんです。
このドラマの真のテーマは、実はここから始まると言っていいのではないかと思ってる。

離れて、悩んで、苦しんで。

本当の愛とは、本物の恋愛とは・・・・そして、正しく人を愛するとは一体どういうことなのかを二人は探していくのです。
その姿が胸を打つ。

相手を束縛するばかりではいけない。
反対になんでも相手に合わせ、振り回されるだけでもいけない。

追いかけるだけでも、追いかけられるだけでもなく。
つくろわず、自分がありのままでいられる恋愛を。

家尉も必死に答えを探すんですよね、彼女が何を手に入れたくて自分と別れたのかを。

その片端は、彼女のブログの閉鎖の辞に込められている。(Roy Croftの”Love”ね)
でも、それがはっきりとはわからない。

だから家尉は見守ることに決めたんですよね。彼女が答えをみつけるまで待とうって。
遠くから見守るって。

それはこれまでの彼からすればすごい成長なんだけどな。

だって、愛する人が突然離れて行ってしまう恐怖を知っている彼は、人一倍愛した人にしがみついてしまう癖があるのだから。

彼は曉彤より一歩早く人間として成長を遂げるんですよね。では、曉彤は?

それは。

この後のお楽しみ!

さて、毎回ネタバレ内容を書き起こしてきましたが、昨年現地放送時にまったく同じ内容で書いていることだし、そのままそれを引用することにいたしました。

で、来週週末、私は台湾へ飛んでおりますので、記事のアップは帰って以降となりますのであらかじめお知らせしておきます。

<2015年7月12日記事より>

前回のつづき。

大泣き映画館で、映画が終了しても立ち上がれずにいる家尉でしたが、携帯が鳴ってとったところからですね。

「もしもし・・・・」
「紀家尉。いま、どこにいるの?」
「・・・僕は・・・・その・・・・会社だ」
「ひどい鼻声・・・・泣いていたんでしょ」
「・・・・・・」
「私、さっきあなたにひとつ言い忘れたことがあったわ。あなたの手を私に貸してくれない?手を上にあげて・・・頭の上に置いて・・・・・・私の代わりにポンポンってして」

この続きがなにを意味しているのか、彼にはわかっている。それでも・・・・。

ポン・・・ポン。

「これから私はいない。紀家尉を・・・・・よろしくね(涙)」

家尉の目からとめどない涙が。

そんな彼を泣きながら影から見守る曉彤。

突然、映画館のアナウンスが電話の向こうからも響いてきたことで、家尉は彼女がここにいることを悟る。

「關曉彤。どこにいるんだ。君もここにいるんだろ?」

「あなた、Yesっていったでしょ。自分を大切にしてね」

そういうと彼女はそこから去って行った。

「曉彤!」

22慌てて探したが、もう遅かった。

家に戻った家尉には、家のそこかしこに彼女の面影が残されていることが辛かった。

16ベッドに腰掛けると、二人で海の音を聞いたあの日がよみがえる。
胸の痛みを抱え込むようにくの字に横たわり声を殺して泣き続ける家尉だった。(泣ける~~~)

23翌朝、曉彤の会社をのぞきこんだ彼は、欣欣から彼女が辞職したことを知らされる。

一方曉彤は部屋で会社の荷物を整理している。すると中から、家尉にもらった彼の家の合鍵が。

29「僕とペアなんだぜ。明日の朝、家まで来い。朝メシを食べさせろ」

「やっと・・・帰ってきたよ」
「おかえりなさい」

彼との思い出が走馬灯のようによみがえり、涙がこぼれてきた。

「彼が恋しくなったらジョギングに行こう!走っていれば大丈夫」

17家尉はなにもする気が起きずにひきこもる日々。

「關曉彤・・・・君に会いたい・・・・。いまどうしてる?」

泣きながらジョギングをしている曉彤。

18『人生とは、絶えず別れを言う練習をしているようなもの。仕事を離れ、友達にさよならを言い、恋愛にも別れを告げた。ものすごく辛い別れもあって、もしかすると短期間ではその意義をつかめないかもしれない。でも、だからこそ私は鍛えるのだ』

28そんな彼女の姿を車の中からそっと見守る家尉。隣にはポロが。

「ポロ。おまえが彼女にすごく会いたがったから、お前のために来たんだぞ。わかってるな。お?」

43曉彤は、子諺に料理を習ったりして、徐々に新しい生活を歩き始める。

会議中でもぼーっとしている家尉。心配した西門達は秘密兵器を送り込む。
芝羽だった。

一か月後。

閉鎖中の曉彤のブログにはこんな言葉が。

21”LOVE記念

彼が彼女を好きなのは、彼女のことが好きだからではなく

彼女と一緒にいるときの自分のことが好きだから

彼女が彼を好きなのは、彼女のためになにかをしてくれるからではなく

19彼と一緒にいれば、なにかを一緒にできるから”

『私が一番好きな詩人 Roy Croft の”Love”という詩の中にこういう一節があります。”あなたが好きです、あなたのことだけでなく、あなたといる自分のことが好きだから。あなたが好きです。あなたが私のためにしてくれることだけでなく、あなたがいることで私は完成されるのだから。”』

家尉は芝羽に付き添って病院へ。

元気のない彼に芝羽は、「私の知っている家尉じゃない!あきらめきれないんなら、彼女を追いかけなさいよ!」と怒る。

「でも僕は彼女はよくよく考えて別れたんだと思うんだ」
「だから?あなたに対して、私はすくなくとも数度は頑張ったわ。もし本当に彼女を愛してるんなら、くぎを打ち続けるような勇気さえも持てないの?」
「・・・・芝羽。聞くけど、以前付き合っていた時、僕は君のモデルとしてのスケジュールにすべて合わせたよね。それこそが君が僕と付き合いたいと思った原因なのかな」
「実は・・・・そんなに複雑じゃないのよね。一言でいえば、あなたといる自分が好きだったの。こういうことよ。あなたは私が世界で一番大切な人間なんだと思わせてくれるし、自分はあなたを幸せにしてあげられるんだという自信もくれるの」

会社を辞めた曉彤は病院へ戻っていた。そして芝羽の治療を担当している友人と共に、陰で彼女の回復の手助けをしていた。

芝羽を診察室へ送り込んだ家尉の目の前には、曉彤の前カレが。

27「君が付き添ってくれるから、芝羽が診察をさぼらなくなったよ。それに李先生から聞いたんだが、彼女の病状はすごく回復しているらしい。全部君のおかげだよ」
「それは彼女自身の力です。僕がこのところ元気がないことを知って、わざと付き添わせているんですよ。僕を外へ連れ出す口実にね。だから彼女こそ僕に付き添っているんですよ、僕が付き添っているんじゃなくてね」
「それもいいじゃないか。僕は心療内科が専門じゃないけど、互いに助け合うという気持ちのよりどころをもつことは、どんな薬よりも効くからね。だろ?」

「考えてもみろ。芝羽はやっぱり君をすごく気にかけている。君の元気がないと知ると慌てて元気づけようとする。そうすることで彼女は自分が必要とされているとだんだん自信が持てるようになり、自分を取り戻しているんだ」
「彼女の状態はすごくよくなってる。でも僕はなかなか元気になれなくて、彼女をがっかりさせるんじゃないかと心配なんです」
「・・・・曉彤というのは、とにかく人のことばかり考える奴なんだ。だから今回は、自分のためにどうするかを決めたということに僕も驚いたよ。だけどいいことじゃないか。違うかな。それに僕は君が彼女に自分を変えなきゃと思わせたんだと感じるんだよね。・・・・だから、簡単にあきらめちゃだめだよ」
26「はいはい、僕のことよりも、あなたの方でしょ。一体いつ芝羽に告白するつもりなんですか?いつも黙って彼女の後ろに立っているだけじゃね。彼女は今ではものすごくあなたを頼りにしている。それにあなたは僕以上に彼女のことを気にかけてるじゃないですか」
「・・・いや・・・」
「あなたはまさか自分の気持ちに気づいてなかったとか?」

24話していた病院の屋上からエスカレーターで降りる途中、上りのエスカレーターに乗った曉彤とすれ違う。

目が合う二人。

すぐさま追いかけようとする家尉だったが、診察を終えて出てきた芝羽に呼び止められる。

「どうしたの」
「今、曉彤をみかけたんだ」
「曉彤?」

彼女の影を追ってみたが、もうどこにもその姿はなかった。

25芝羽と駐車場へやってきた家尉。なぜだか不機嫌な芝羽。

「どうした?」
「どうしたって聞きたいのはこっちよ!紀家尉。たのむからしっかりしてよ!今の自分を見てごらんなさいよ。私、以前の自分がなんて愚かだったかと思えるわ。あなたのために心療内科を受診してるとはいえ、とっくに薬なんかいらないし、治ってるのよ!」
「おれがどうだっていうんだよ」
「もし彼女のことがそんなに気になるんなら、病院へ戻ってさがしましょうよ!はっきり気持ちを聞きましょうよ!」
「やめてくれよ。以前の僕だったら君に言われなくたって病院中を探し回って、みつけたら連れ戻してるさ。でも・・・・・それが別れの一番の原因だから」
「そうなの?私は前のあなたのほうが好きだけど」
「僕にはまだ曉彤が求めているものが何なのかはわからないけど、だけど、彼女のために変わってみたい。だから・・・彼女の決めたことを尊重するべきだと思ってるんだ」
「尊重?尻込みしているってことでは?やっぱりもっと積極的に出るべきよ!」
「でも・・・」
「あなたが行かないなら、私が行く」
「ちょっと・・・・芝羽!」

曉彤の診察室を訪れた芝羽。

そこで自分の担当医と曉彤が友人であることを知る。

「思ってもみなかったわ、あなたがこの病院の医者だったなんて」
「私は瑶瑶からあなたが最近すごくよくなったって聞いてるわ。遠くないうちに全快できるはずよ」
「もし李先生から聞かされなかったら、あなたがずっと私の心の立て直しを手伝ってくれた人だとは知らずにいたわ」
「・・・・・いずれにせよ、私たちというのはそばで支えるだけで、心の病はやっぱり薬で治すという医学が頼りだから。紀家尉がそばに戻り、あなたの気持ちを受け止めたことが一番の決め手よね」
「私のそばに戻った?・・・・あなたはそれでいいと思ってるの?前カレとよりを戻す・・・私はまた同じように傷つくんじゃないかと心配だわ」
「もしあなたが同じ轍を踏みたくないと思うなら、どこか変えなくちゃ。なら・・・少し彼に時間をあげて、彼のことをもう少し思いやってあげて」
「そんなに簡単なの?だったら、家尉なら十分対処してるわ」
「彼ってそばに誰かいないとダメな人なの。特に今のような時には。なにごともないようにふるまっていても、実は心の中はすごく孤独なの。だから・・・・私が言いたいのは、対処しようとしないでほしいの。恋愛ってお互いのことでしょ?もし相手のことをいい加減に思っているだけだったら、それが一番いけないわ」
「・・・・なるほどそういうことね」

34芝羽と家尉はレストランへやってきていた。

「ボストンロブスターってよさそうじゃない?大きすぎないかな」
「大丈夫。食べればいいよ。それでいいんだね」
「ちょっと待って!もうちょっと見せて。なにがいいかなあ・・・・」
「・・・・君、曉彤を探しに行ったんじゃなかったっけ。会えたの?」
「(聞こえないふり)う~~ん・・・・これかなあ・・・よし!フォアグラソース・フィレステーキ!ねえ、どう思う?」
「・・・・・じゃあ、君を見て、彼女、何か言った?」
「(再び聞こえないふり)う~~ん・・・・あっ!キャビアソース!!」
「キャビアソース!?」
「どうしよう~~全部おいしそ~~。一つ選ばなきゃダメ?」
「勝手にしろ!全部頼めよ!!早く言えって(と、この言え、というのは曉彤と何を話したのかって意味ね)」

「なんだって?彼女、僕らがよりを戻したって誤解してるのか?じゃあなんで彼女に説明しない?」
「私、悪い女には役不足かしら?どうしてあなたのために説明しなきゃならないのよ。しかも私と彼女とは恋敵だったわけじゃない。私はね、彼女があなたに怒って、恨んで、永遠に知らん顔してくれるほうがうれしいわけよ。説明するのはあんたの仕事で、私のやることじゃないの、わかった?」

そこへ大量の料理が運ばれてきた。

それをほおばりながら、芝羽はこう言った。

「わかったわよ。食べると口がすべるの。一つだけ情報をあげる。關曉彤はねえ・・・・今でもあなたに気があるわよ!私たちがよりを戻したと聞くと、必死になってあなたによくしてやってくれって念押しして来たわ。それから彼女、二日間嘉義に出張だって。なにかの研究会に参加するって・・・・。あとは自分でなんとかしなさいよ」

一方曉彤も子諺と一緒に食事を。

ブッフェスタイルだったが、二人とも選ぶものが大体同じ。

感覚も味覚もとてもよく似ている。
子諺は彼女が何を考えているのかがわかるため、先回りして食べたいものをちゃんと予約していてくれるような人だった。

その夜、部屋で出張の準備をしている彼女に關ママがこう尋ねる。

「今日のデートはどうだった?」
「なにがデートよ。友達として付き合ってるだけなのに」
「あんたがなんと言おうと勝手だけど、心を開いて試してみようと思えば、ここしばらくの努力も無駄にはならないわよ」
「ママ、ごめんね、心配かけて」
「そんなことないわ。じゃあ・・・今夜の彼はどうだった?あなたたちはすごく合ってるんじゃないの?」
「彼と付き合うことにはなんの問題もないわ。欣欣が言ってたんだけど、彼と私とはおんなじ種類の人間なんだって。時々私も疑うのよ、彼ってこの世界にいるもう一人の私なんじゃないかって。彼と付き合って起きる感覚というのは、すごく静かで穏やかなもの。20年後の自分たちの姿すら想像できるくらい・・・。多分今と同じように、すごく穏やかで、息がぴったりで、なにも変わらないはず」
「・・・それって・・・・聞いてるとなんだかちっともおもしろくないみたいだわね」
「なにも悪いことなんてないわ。紀家尉と付き合ってたころはすごく面白かった。うれしいときはすごくうれしくて、悲しいときはすごく悲しい。毎日の気分がまるでジェットコースターにでも乗ってるみたいだった。それって私にとってはちょっと刺激的すぎたのかもね」
「・・・・曉彤。ママはもちろんあなたのこれから歩む日々が穏やかで順調であってほしいと願ってはいるけれど、それ以上にあなたが自分に正直で、自分が下した結論に後悔することのないようにと願っているのよ」
「ママ、心配しないで。この恋愛を経ることでもっと自分に何が必要なのかがはっきりしたの」

そっと部屋を出ていく母。

出張準備に戻った曉彤は、ふとあの指輪ケースを手に取る。

「中の指輪は実はずっと君のそばにあったんだ」
「あなたが言ってるのは、一年前私が拾った指輪・・・あれはあなたのだったってこと?」
「うん」

「もしこの指輪の本当の持ち主が見つかったとしたら、君はどうする?」
「もちろん返すわよ。この持ち主の一時的な衝動かもしれないし、いつかやっぱりこれがいる時がくるかもしれないでしょ」

「紀家尉と指輪は、本当の持ち主に返すべきだよね」

30研究会のために山上のホテルにやってきた曉彤。

ホテルの図書室で本を探す。
と、欲しい本が上の棚にあって背の低い彼女には手が届かない。

47踏み台を取りに行って戻ってくると、本がなぜか低い場所に置いてあった。

夜、部屋のネットが故障中で彼女はロビーで資料作りを。 スタッフが直ったことを告げに来たが、資料を広げていた彼女はそのままロビーで作業を49
続けることを選んだ。

うっかり寝てしまった彼女が目覚めると、傍らにケーキとコーヒーが。 「ここのサービスってほんといいわね」

46作業を終えて立ち上がった彼女は、うっかり眼鏡を落とし踏みつけて壊してしまう。
眼のよく見えないまま部屋へ戻ろうとしてふらつく彼女を、誰かが支えてくれた。

「すみませんが、さっきうっかり眼鏡を踏んで壊してしまったんです。ひどい近視に乱視なもので、今、まったく目が見えてないんです。お尋ねしますが、あなたもここの宿泊客ですか?」
「(小さく)うん」
「私、307号室に泊まっているんですけど、申し訳ないんですが3階まで連れて行ってくれませんか?」

「あっ!そうそう307号室、ここですここです。ありがとうございました」

彼女を連れてきたのは家尉だった。

翌朝、彼女は屋外で朝食を取っていた。

すると電話が鳴った。子諺からだった。

「もしもし、子諺?おはよう!」
「おはよう!よく眠れた?」
「まあまあかな。ここの景色、すごくきれいよ。今、森の中に座って朝ごはんを食べてるの」
「昨日調べたらさ、君が泊まってるホテルでは名所案内やってて一見の価値ありだってさ。息抜きにお勧めするよ」
「ほんと?いいかもね。じゃあ、ちょっと聞いてみるね。うん。バイバイ」

そこへコーヒーを運んでくれたスタッフに聞いてみると、今日の分は予約で一杯とのこと。明日なら空いてると言われたが用があるのであきらめた。

そのスタッフが他の客に声をかけた。

「お客さま。あなたが予約している名所案内は30分後に始まりますので、申し訳ありませんが前のエントランスまでご集合ください」

するとその客はこう言った。

「僕は名所案内なんて頼んだ覚えはないんだけど・・・」
「間違いありません。王西門さんとおっしゃる方があなたのためにご予約なさいました」

客は家尉。

「あいつめ・・・・いったい何で勝手なことするんだ・・・・どうでもいいや、キャンセルします。もっと大事なことがしたいので」
「では料金はいかがいたしましょう・・・・」
「返金しなくていいです。そういうことですから」
「では、あなたの分を別のお客さまにお譲りになるというのはいかがでしょう?ちょうどさきほど参加したいとおっしゃっていた方がおられるので・・・・あの方ですが」

指さしたのは曉彤だった。

「・・・いいですよ、彼女に譲ります・・・・」
「よかった、ありがとうございます。それでは私はあの方に伝えに行きます」

ぎこちなく目を合わせる二人。

それでも感謝の意を込めて小さく曉彤は頭を下げた。

”ちょっと痩せたみたい・・・・。最近、ちゃんと食べれているかしら・・・・。そうじゃないわ。どうして彼がここにいるの?”

37森の中をカメラで撮影して歩く曉彤。すると向けたレンズの中に懐かしい姿が見えた。
家尉だった。

「ハイ」
「ハイ」

38「あなた、名所案内を私に譲ったんじゃなかったの?」
「そうだよ、譲ったよ。けど、別の人がさらに僕に譲ってくれる方法を考えただけさ」

「君はここへ何しに来たの?」
「研究会に参加しに来たの。あなたは?」
「僕?・・・僕は・・・イベントの会場の下見さ」
「偶然ね。・・・・ここで開くの?」
「そ、そうさ。ほんと、偶然」

36「君は撮影の研究会に参加したの?」
「違うわ。でもめったに来れないところに来たんだから、写真でも撮って記録を残そうかと思って・・・。あなたは?写真を撮って記録を残さないの?」
「僕は・・・・先に来てルートを探ってたんだ。もしいいなと思ったらいつでも撮りたいときに撮ればいい・・・・携帯を使えばいいしね」
「それもそうね。・・・・じゃあ・・・私行くわね」

「頑張って」
「君もね」

32後ろ髪をひかれる思いで遠ざかる曉彤。

彼を気にしながら歩いていると、うっかりつまづき倒れそうに。

そんな彼女を抱き留める家尉。

33一瞬の間があいて、思わず彼を突き飛ばす曉彤。その反動で本当に倒れて手を怪我してしまう。

曉彤の部屋で手当てをする家尉。

「自分でやるからいいよ」
「いいから。手がこんななのにどうやるつもりだよ。やり方を教えてくれれば、やるから。まず・・・・食塩水を使うんだろ、違う?」
「うん」
「ほら」
「・・・・痛っ」
「我慢して」

そんな家尉の姿をじっと見つめる曉彤。

「それから?」
「それから・・・軟膏」
「これ?」
「うん」

最後に包帯を巻いて。

「まだ痛い?」
「ううん」
「どこか薬を塗り忘れてないか、見てみよう」

彼女の手を握ると、「この手を握ったら放すつもりはないからな」。そう言った時のことを思い出した。

すると彼女はその手を引っ込めて「ありがとう」とだけ言った。

「やっぱり大きな病院で見てもらった方がいいと思うんだけど。僕の巻いた包帯が十分じゃないかもしれないし、万一骨にまで達した怪我だったらいけないし」
「大丈夫よ。こんなの大した怪我じゃないわ。それにあなたがちゃんと巻いてくれたもの。問題ないはず」
「行くよ」
「うん」

立ち上がって帰ろうとする家尉。そこへ瑶瑶から電話が。

「もしもし、瑶瑶?・・・うん、あるわ。ちょっと待って、探すから」

怪我した手をかばってやりにくそうになにかを探し始める曉彤。すると。

42耳にはさんだ携帯を家尉が支えてくれた。

「曉彤。その図、みつかった?」
「あった。みつけたわ。あなたが言ってるのは、この図上のデータが最新のじゃないってこと?じゃあ、データを探して私に送ってちょうだい、更新するから。うん・・うん・・・じゃ、そういうことで。バイバイ」

「ありがとう」
「行くよ」

再びドアに向かう家尉。

振り返ると右手が使えなくて、やりにくそうにパソコンを操作する曉彤がいた。

「どうしてまだ行かないの?」

31すると家尉は戻ってきて彼女の前に座り、パソコンを自分の方へ向けた。

「手伝うよ。その速度じゃ明日になっちまって研究会に間に合わない。言えよ。どこを直すんだ?」

彼女の顔を時々伺いながら手伝う家尉。

「この背景の色はもう少しはっきりしたのに変えた方がいいかもね」
「OK」
「あ、違う違う。私が言ったのはこの数列のここ」
「ああ」
「違う違う。この列から・・・・」

そう言って彼のマウスを握る手に思わず手をのせてしまった曉彤。自分の行動にはっと気がつきあわてて手を放した。

「君が言ってるのはここかな」
「・・・・この先は自分でできるから。ありがとう。今日はいろいろ助けてくれて。あなたは明日も朝早くから仕事で起きないといけないでしょ?早く休まないと。おやすみ」

すると家尉は彼女を抱きかかえた。

「紀家尉!なにするの?」
「何時だと思ってるんだ。君も休まないと」
「でもまだ仕事が終わってない・・・・」
「いうことを聞いて。ちゃんとシャワーを浴びて寝るんだ」
「私がシャワーを浴びるんだったら、なんであなたがついてくるのよ?」
「入って来るなというならいいよ。ドアを蹴破って入るから」
「乱暴じゃないのよ!」

再びソファーの二人。

そこへ子諺から曉彤にLineが。

”仕事が終わって家に着いたよ。まだ報告の準備中?”

返事のLineを打つ彼女の隣で、家尉は彼女のブログの彼女のあの言葉を読んでいた。

”彼が彼女を好きなのは、彼女のことが好きだからではなく

彼女と一緒にいるときの自分のことが好きだから

彼女が彼を好きなのは、彼女のためになにかをしてくれるからではなく

彼と一緒にいれば、なにかを一緒にできるから”

35家尉はそのまま黙って部屋を出て行った。ドアを閉めると、深く何かを考えていた。

ベッドに入った家尉は、ここへ来てから彼女の姿を見守ってきた自分を思い返していた。

「君にどうしてあげればいいのかわからないよ」

一人になった曉彤も、指の包帯をながめて家尉のことを考えていた。

「關曉彤。自分で決めたんじゃない、やり直すって。彼を見たからって動揺しちゃだめ。それに彼はもう芝羽とよりを戻したのよ。変なことを考えちゃダメ」

家尉も眠れない。突然起き上って「彼女の手、きっとすごく痛いんだろうな。關曉彤め、なんで怪我したりして自分を大事にできないんだろう。なんであんなに強がりなんだ」

そこまで考えると、たまらず携帯を手に取ってLineを送ってしまった。

”傷口は水にぬらしちゃだめだよ。薬を取り換えるときは誰かに頼んで”

「なんで既読になってるのに返事がないんだ・・・まさか返すのも難しいのかな」

♪♪
”大丈夫。早く休んで”

”もう寝るよ。君も休んで”

”おやすみ”

50「やだ、關曉彤。話すことがないんだったら無理して返すことないじゃない!この返事ってなんなのよ。かっこわる・・・」

”おやすみ”

それでも彼から返事が来ると、うれしそうに微笑んだ。

それからしばらくLineで会話をかわした二人なのでした。(想像)

夜中3時に起きてどこかへ出かける家尉。

すると同じく曉彤も起きてきた。

「紀家尉!」

「き・・・・君もこんな時間に出かけるの?」
「うん。めったに阿里山なんてこれないから、日の出を見に行かなきゃって・・・・。あなたは?」
「僕も日の出を見に行くんだ」
「そう」
「一緒に行く?」

山頂の朝は寒い。くしゃみをする曉彤。
するとすかさずブランケットで彼女を包んでくれる家尉。

「今は夏だけど山頂の夜はやっぱり冷える。ほら、熱いコーヒー。持って」
「ありがとう」

「あっ・・・」
「どうした?」
「なんでもない。傷口が痛んだだけ」
「見せて。・・・・水で濡らした?山を下りたらやっぱり大きな病院で診てもらおう。もし傷口が感染して破傷風にでもなったらまずいだろ」

「ゆうべホテルのロビーで私を助けてくれたのは・・・・あなたなんでしょ?」

45「なんだ・・・ここ数日のことは全部あなただったんだ」
「僕はなにもわざと君にまとわりついていたんじゃないよ。君が一人でこんな遠いところまでやってきて環境にも慣れてないのに、その上・・・・全然自分を顧みないから・・・・。本当は邪魔する気なんてなかったんだ、ただ思いもよらなかったよ、名所案内のチャンスをキャンセルしてちょうどよく君に譲るなんてさ」
「こういうのって、あなたが捨てたものを私が拾う縁とでもいうのかな。最初の、あなたのいらなくなったあの指輪と一緒で・・・・ただうまく私の手の中に落ちてきただけ。そうでしょ?」
「俗っぽい言い方だけどそういうのを・・・・運命って呼ぶんじゃないの?」
「・・・かもね。縁っていうのはほんとに奇妙なものね。でもあの指輪は・・・最初から最後まで私のものじゃなかった。だって最初はあなたが芝羽にプロポーズするために買ったものでしょ?私のところにあるのはただしばらく預かっているというだけなの。だから、あなたも指輪も、私としばらく一緒にいたけれど、最後にはやっぱりもとのご主人のもとへ返さなきゃね。折を見て、あの指輪はあなたと芝羽に返すから」
「君は何をばかなことを言ってるんだ?どうして僕と芝羽に返すんだ?・・・・關曉彤。君は完璧に誤解してる。僕と芝羽はよりなんかもどしちゃいない。ただの友人なんだ。西門と少強が勝手に僕が家で悶々としていることを心配して芝羽に連絡を取っただけで・・・芝羽も僕の引きこもりを恐れて自分の治療に付き添わせたんだ。僕と彼女とは・・・全然君が考えてるのとは違うんだよ」
44
「実際・・・・そんなに一生懸命になって弁解なんかしなくてもいいのよ。全部過去のことだから」
「・・・・君は本当に少しも僕のことが気にならないのか?」
「・・・・私はもう、新しい人生を歩き始めたの。だから・・・あなたもさよならを言うこと・・・新しく始めることを学ばなきゃ」
「君はどうしてまだ試してもいないのにいつも自分で結果を決めてしまうんだ?」

「今日はもう太陽は出て来ないみたいね。これが私のマーフィー体質なの。やっぱりこういう結果になっちゃった・・・・。先に帰るね。・・・・ブランケット、ありがとう」
「關曉彤。君はただ結果を受け止めるのが怖いだけなんだ。だからそうやって結果が出る前に逃げ出そうとする・・・・」
「あなた、わかってないのよ」
「君のことはよくわかってる!だからこう言えるんだ。マーフィーだろうがそうでなかろうがかまわない。ただ信じてる、最後まで頑張りさえすれば、君は望むものを手に入れられるってね。關曉彤。僕と賭けないか?今日僕らが日の出を見れるか見れないか。やっぱり君が怖いなら僕の言ってることがあってるから怖いんだ」
「怖いもんですか」
「よし。じゃあもし君が勝てば、僕は指輪を受け取ろう。しかしもし君が負けたら、今後はそのマーフィーを持ち出して自分に勇気がないことの言い訳にするな」
「いいわ。じゃ、賭けましょう」

41日の出を待つ二人。

結果、美しい日の出が。

40「關曉彤。やっぱりそのマーフィーを君は続けるつもり?」

<2015年7月18日記事より>

一足先にチェックアウトをした家尉は、台北市内でポロの散歩中。公園のベンチで一休みしながら、山頂での会話を思い出している。

「・・・・君は本当に少しも僕のことが気にならないのか?」
「・・・・私はもう、新しい人生を歩き始めたの。だから・・・あなたもさよならを言うこと・・・新しく始めることを学ばなきゃ」
「君はどうしてまだ試してもいないのにいつも自分で結果を決めてしまうんだ?」

51ため息を一つついて、立ち上がろうとした家尉は、リードが切れてポロがいなくなっていることに気がつく。

道行く人に「これくらいの柴犬をみかけませんでしたか?」と聞いて回るが見つからず。

家に帰った曉彤が両親がいないのを訝っているところに家尉から「ポロがいなくなった」との電話が。慌ててかけつける曉彤。

「全部おれが悪いんだ。気が散ってて、ちゃんとリードがつなげていなかった。・・・・でも普段ポロは勝手にどこかへ行ったりなんかしないのに」
「行きそうなところは全部探したの?」
「うん」

55そこで曉彤は、ポロが「一緒に歩いて行こう」のブレスレットの音が好きだったことを思い出し、その音を鳴らしながら探したら出てくるかもしれない、と提案する。

「じゃあ私はここで引き続き探すから、あなたはブレスレットを取ってきて!」

するとブレスレットは家尉の胸ポケットから出てきた。

「やっぱり君が鳴らして。ポロは君の言うことならよく聞くから」

ブレスレットを鳴らしながら二人で探すが、やはりみつからない。

とうとう曉彤はべそをかきだした。

56「いったいどこへ行っちゃったんだろう・・・・」
「ポロが家に帰る道を覚えているとは限らない。まず帰って、休もう」
「でもあの仔はすごく怖がりなのに、今知らない場所で知らない人に囲まれて絶対怖がってるわ。すごく怖がってる・・・・」

そういうと、家尉の手からブレスレットを奪って、再び探し始めた。

そんな彼女を思わず抱き寄せる家尉。

57「心配するな。ポロにはチップが埋めてある。絶対にみつかるから」
「でも、ポロは野良犬だったじゃない。またいなくなったら、きっとどこかの物陰でぶるぶる震えているに違いないわ。それを考えるとどんなに今怖いかと思って我慢できないの」

そんな彼女に家尉は「あきらめなければ思いは必ず叶うから」と励まし、彼女を家まで送り届ける。

家に帰った曉彤は、両親の不在理由が母が倒れて病院へ行っていたからで、ちょうど訪ねてきた子諺が夕食の支度などいろいろ手伝ってくれたと聞かされる。

子諺を見送りに出た曉彤に、彼はこう声をかける。

「リラックスして。僕の前で無理して笑顔を作ることはないよ。わかってるよ、疲れてんだろ」
「ごめんね・・・・。今日家に着いたら紀家尉からポロがいなくなったという電話がかかってきて、そのまま手伝いに行ってしまったの。私ってほんとだめね。母が私を必要としているときに限っていつもいない」
「君はね、自分に厳しすぎるんだよ。何が起こったかなんて知らなかったわけだし、それにさ、僕がいるだろ」
「どうして紀家尉にまつわる何かに出くわすとこんなに冷静でいられなくなるんだろう・・・・あ、ごめんなさい。あなたにこんな話するべきじゃなかったわね」
「そんなことないよ。本当の気持ちを僕に話したいと思ってくれたんなら、僕もうれしいんだ。だってそれって、僕には正直で、信頼してくれてるってことだから。それに本当に誰かを好きになったら忘れたと言えるなんて、そんなの本当の君じゃないでしょ」
「でも・・・それってあなたに対してすごく不公平じゃない」
「僕の気持ちを考えてくれるようになったとはうれしいね。君が本当に前の恋愛を忘れられるまで、そばにいてもいいかな。一緒に僕が覚えているあの”初めて”の写真のような笑顔を取り戻そう」

58一方、家に戻った家尉は、家の前に少強らが立っていてびっくり。

西門は妻に追い出されたから一晩泊めてほしいと、少強は土曜日に予定されていた離婚パーティーの客がドタキャンしてきたが家尉に連絡がつかないので待っていたと、安婷はそのパーティーで予約していたホテルの料金がキャンセル期限を過ぎているため戻ってこないということを話し合いたくて来たと、それぞれ待っていた理由を話したがもちろん嘘に決まってる。

「ボス。家になにか冷たいものはありませんか」
「おれのこの眼では足りないか?」

帰れという家尉に対して、必死にそばに残ろうとする三人。結局酒盛りを始めてしまった。

「ボスをお祝いしよう!どんな困難(難關)にぶつかっても”關關難過關關過”(あたって砕けろ)だ!」
「なんで”關”の字ばっかりなんだよ!」
「しかも5連続・・・」
「”關”の字を出すな!」
「ごめん、口が滑った。これからは絶対に”關”の字は口にしないから」
「シーッ!」

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すっげー長いけど。

去年も頑張ってたんだなーと、ちょっと自分に感動shineshine

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